2026 02 . 18
介護の基礎知識嚥下調整食4のレシピ例をご紹介!やわらかさに配慮したコード4の形状と献立のヒント
高齢者やリハビリ中の方向け、嚥下調整食4(コード4)のご家庭で作れるレシピ例を紹介。主食・主菜・副菜ごとにやわらかさや口当たりを調整し、食べやすく彩り豊かな献立作りをサポートします。

高齢者やリハビリ中の方の食事では、見た目や味だけでなく、飲み込みやすい食形態に仕上げることが重要です。嚥下調整食4(コード4)は、食材の形をある程度残しながらも、舌や歯ぐきでつぶせる食事、かたすぎず、箸やスプーンで切れるやわらかさをもつ食事として広く利用されています。
この記事では、ご家庭や施設で作れるコード4のレシピ例を中心に、食材選びや調理のポイント、主食・主菜・副菜の工夫を具体的に紹介します。
目次index
嚥下調整食4(コード4)とは?対象者と食形態の基本
嚥下調整食4(コード4)は、食材の形をある程度保ちつつも、容易にそしゃくできる食事形態です。対象者は、コード3に比べて嚥下機能とそしゃく機能の低下が軽度の方で、飲み込みやすさの調整に配慮が必要です。食材は口腔内でまとめやすいサイズに調整し、加熱や下ごしらえによってやわらかさを均一に整えることが大切です。料理の見た目や彩りも工夫すると、食欲の低下が心配な方でも食べやすくなります。
詳しい分類については、以下の記事も参考にしてください。
「嚥下(えんげ)食 とは? その必要性と分類について」
「嚥下食の分類まとめ|学会基準と実務での活用」
「嚥下調整食4(コード4)とは?他コードとの違い・献立例・注意したい食品をわかりやすく解説」
また、コード4は「軟菜食」とも呼ばれているため、以下の記事も参考にしましょう。
「軟菜食とは?作り方のポイントや注意点を解説」
嚥下調整食3(コード3)との違い
コード4は、コード3よりも一定のかたさやベタつきにくさがあり、箸やスプーンで形をまとめやすいのが特徴です。一方、コード3は形を保たれているものの、舌で押しつぶせるやわらかさが求められます。
嚥下力やそしゃく力に応じてやわらかくする必要がある場合は、コード4からコード3に近い形態に調整することが基本です。まずは少量で試し、口腔内でのまとまりや飲み込みやすさを確認しましょう。
コード3の詳しい特徴やレシピは、以下の記事を参考にしてください。
「嚥下食3(コード3)とは?嚥下調整食の分類と食事例&調理ポイント」
「【嚥下食コード3対応】家庭でもできる!やさしく食べられるレシピと調理のコツと注意点」
「ミキサー食とソフト食の違いとは? 特徴・調理のポイント・選び方までわかりやすく解説」
「ミキサー食とムース食の違いとは? 嚥下状態に合わせた選び方や調理方法をわかりやすく解説」
より形態調整のポイントを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
「嚥下食の形態とは? コードの位置づけや変更する際の目安・注意点を解説」
やわらかさを確認するチェックポイント
食材のかたさや口当たりを意識しながら、調理時には次の点に注意しましょう。
●食材がかたすぎないか
●口腔内でばらつきにくく、貼りつきにくいものか
●箸やスプーンで切れるやわらかさか
●歯が全くない、あるいは少ない人が 舌や歯ぐきで押しつぶせるか
嚥下調整食4(コード4)のやわらかレシピ例|主食・主菜・副菜

ここからは、家庭や施設で作れるコード4のレシピ例です。かたさの調整と口腔内のまとまりやすさがポイントです。
主食|全粥・パンで簡単に作れる例
●全粥
全粥は、お米から炊き上げる方法と、炊いたごはんから作る方法の2通りです。
・お米から炊き上げる
米と水を炊飯器に入れ、お粥モードで炊き上げる。炊き上がったら火を止めて少し蒸らす。
・炊いたごはんから作る
炊いたごはんと水を鍋に入れ、沸騰したら弱火にして煮る。煮た後に火を止めて蒸らす。水分量を調整して、口腔内でまとめやすく、食べやすい粘度に整える。
●パン粥
パンを小さくちぎり、ラップをして冷蔵庫で30分ほど置き、パンに牛乳を十分に浸す。鍋に入れ、温かい牛乳や出汁を入れてやわらかく煮る。
パン粥の詳しい作り方は、以下の記事も参考にしてください。
「パン粥は嚥下食でいつから使える?学会分類2021に基づくレベル別の目安と基本の作り方」
「【高齢者向け】パン粥とは? 基本の作り方とポイントをご紹介」
「【パン粥レシピ:デザート系】ミルク&はちみつパン粥」
主菜|魚・肉のやわらか調理例
●魚(鮭の酒蒸し)
皮や骨を完全に除いた鮭に塩を軽くふり、フライパンに敷いたクッキングシートに置く。酒と水をかけてフタをし、蒸し焼きにする。
●肉(ひき肉じゃが)
調理済みのひき肉じゃがを、さらにやわらかく煮込む。
ひき肉じゃがのレシピは以下の記事をご覧ください。
「【肉を使った嚥下食レシピ】挽肉じゃが」
また肉を使った嚥下食の作り方のポイントは以下の記事を参考にしてください。
「【高齢者向け】肉を使った嚥下食」
副菜|野菜・芋類の食べやすい工夫
●野菜(ほうれん草の塩茹で)
塩を入れた熱湯でほうれん草をやわらかくゆで、器に取り出す。熱いうちにフォークの背などで軽く押しつぶし、温かいだし汁にとろみをつけたもの(とろみ剤や水溶き片栗粉など)をかけてまとめる。
●いも類(やわらか焼き芋)
焼き芋の皮をむき、耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで温める。温かいうちにフォークなどでつぶし、牛乳と砂糖を加えて混ぜ合わせる。
毎日の食事を組み立てるコツ

主食・主菜・副菜の組み合わせや、彩り・栄養・食感を工夫することで、ご家庭でも施設でも食べやすく楽しめる献立に仕上がります。
例:
●主食:全粥
●主菜:鮭の酒蒸し
●副菜:野菜をやわらかくゆでたもの
時短で作れるレシピや下ごしらえを活用すると、調理の負担も軽減できます。
嚥下食の献立作成については、こちらの記事も参考にしてください。
「手作りできる嚥下食献立|家庭でもできる段階別工夫と調理のヒント」
注意したい食品と調理のポイント
コード4では、かたい部分や形が残りやすい食材に注意が必要です。筋の多い肉や皮付きの根菜は、誤嚥リスクがあるため、使うのを避けるか、またはやわらかくなるまで調理してから提供します。
調理のポイント
●食材は加熱や下ゆでによって、やわらかさを整える
●水分量を調整し、口の中でばらつかないようにする
具体的な調理方法や作り方の例は、以下の記事も参考にするとイメージしやすくなります。
「ミキサー食とは?作り方のポイントや注意点を解説」
「【ミキサーを使った嚥下食】初めてでも大丈夫!作り方・食材の選び方・コツまとめ」
「ミキサー食の人気おすすめレシピ!家庭・施設で簡単に作れる肉・魚・野菜・デザートをご紹介」
【まとめ】嚥下調整食4(コード4)のレシピを活用して食べやすく、楽しめる食事に
嚥下調整食4(コード4)は、適度なかたさや形を残しつつも、そしゃくのしやすさに配慮した食事形態です。ご家庭でも施設でも比較的作りやすいのが特徴です。
食材のやわらかさを均一にし、口腔内でまとまりやすく調整し、彩りや栄養のバランスを意識することがポイントです。
ご紹介した主食・主菜・副菜のレシピ例や献立の工夫を参考に、食べやすく楽しめる食事を作ってみてはいかがでしょうか。きっと、ご家庭や施設での食事作りにも役立つでしょう。
※記事掲載のイラスト・写真はすべてイメージです。
この記事の監修
栄養士
下口 貴正
長崎・福岡の病院厨房MG、本社勤務を経て、中四国エリア事業部長東海支店部長、京都支店長を歴任。
2013年よりベネッセパレット設立準備室へ異動し現在製造本部責任者として介護食・配食の製造に従事する。
長崎・福岡の病院厨房MG、本社勤務を経て、中四国エリア事業部長東海支店部長、京都支店長を歴任。
2013年よりベネッセパレット設立準備室へ異動し現在製造本部責任者として介護食・配食の製造に従事する。